手付金を払う前に確認したい2つのこと!マンション購入

不動産を購入する際に、最初に支払う大きなお金が“手付金”です。

『手付金の相場は? 支払時期は? 』

『そもそも手付金とは?戻ってくるの? 』

大きなお金を扱うので、さまざまな疑問があるのも当然です。今回は数々の疑問について説明していきます。

マンションの手付金とは?

手付金の意味

手付金には、契約の成立を証明する証拠金という意味合いがあります。

そのため手付金を支払うことで、「この人は本当に契約をする気だ」と売主が安心できます。

覚えて欲しいのは、買主の都合で売買契約をキャンセルする場合は手付金は戻ってきません。

逆のパターンで、売主都合で契約キャンセルの場合は、売主が買主に手付金の倍額のお金を支払う必要があります。

お互いにリスクを負うことで、契約の確実な履行を図ることができます。

契約の証拠金である以上、厳密には売買代金ではないのですが、ほとんどのケースでは最終的に売買代金へと充当されます。

手付金を支払う時期

手付金を支払うタイミングは、原則的に売買契約を締結するときです。

しかし新築マンションの契約の場合は、他にも契約する人が大勢いるケースが多く、しかも契約日に買主が殺到する可能性がある関係上、契約日までに指定の口座に振り込むように指示されることもあります。

マンション購入までの流れ

ここで手付金の意味を理解するためにも、マンション購入のおおまかな流れについてみていきましょう。

新築物件の場合

新築マンション購入の流れ

1. 物件の検討

新築マンションは未完成の状態で販売されるケースが多くなります。そのためパンフレットや設計図などの資料を見て、契約を決める必要があります。

完成済みマンションの場合は、実際の物件を見学することができます。

2. 申込み

物件を購入する意思が固まったら、物件購入の申込みをします。この時に、“申込料”を支払うケースが大半です。

3. 売買契約の締結

契約の締結です。契約の時に“手付金”を支払うことになります。

4.住宅ローンに申込む

契約したら、すぐに住宅ローンの申請をします。売買契約の締結前に「仮審査」を申込んでおくケースもあります。

売買契約前に住宅ローンの仮審査を行い、通ったら売買契約をするケースもあります。

5.完成物件の内覧

マンションが完成したら、実際に物件を訪れて、その状態をチェックします。気になる点があった場合は、補修や改善などの対応をしてもらえるケースもあります。

6.物件代金の支払いと物件の引渡し

住宅ローンから受けた融資で、物件代金を支払います。それと同時に所有権が買主に移転されます。

中古物件の場合

新築マンションは売主との間で売買契約を締結しますが、中古マンションは不動産業者が売主と買主を「仲介」します。
そのため、「仲介手数料」が発生する点が大きな違いです。

また、新築マンションは多くの場合完成前に売買契約を締結するのに対して、中古マンションの場合は契約前にしっかりと内覧ができます。
上記2点を除けば、新築マンションと中古マンションの購入の流れはほぼ共通しています。

手付金・頭金・申込金(預り金)の違い

申込金・手付金・頭金の支払うタイミングと流れ

手付金の意味は説明しましたが、申込金と頭金の違いと支払うタイミングについてもみていきましょう。

管理人

マンション購入が初めての方にとって、とまどうポイントですね。

申込金(預り金)とは

新築マンションを購入する意思表示として支払うお金が“申込金”です。

預り金、申込料、申込証拠金などとも言います。

物件の価格に関係なく5~10万円の場合が多いようです。1万円以下のケースもありますが、数万円から数十万円と覚えておきましょう。

気になるポイントとしてキャンセルした場合は、申込金は戻ってくるのか?ということですよね。

安心してください。戻ってきますよ。

申込金を支払う時点では、物件の売買契約は成立していません。そのため物件購入をキャンセルしても返還されます。ただし全額返還してもらえる場合と、手数料などを差し引いた一部返還のみに留まるケースがあります。

申込料を支払う際は、返還される金額について必ず確認を取り、書面に残しておくべきです。

なお申込料には、期限があるケースが大半です。これは、あまりに時間が経ってからキャンセルされた場合、不動産業者が困ってしまうためです。

この期限についても書面に残しておきましょう。

また申込金を支払った証拠になる「預り証」などの書類の発行も忘れずに確認・依頼しましょう。売買契約が成立した場合、申込料は手付金などに充てられます。

頭金とは

住宅を購入した際に最初に支払うお金を「頭金」と言います。

3,000万円のマンションを購入した時に、例えば300万円の「頭金」を支払うと、残りの2,700万円を住宅ローンで支払うことになります。

頭金が多ければローンの支払額は少なくなります。

頭金が多いと住宅ローンの金利が優遇されることもあり、以後の返済が楽になるケースもあります。

頭金を全く払わず、ローンのみで住宅を購入することを「フルローン」と言います。最初に大きなお金を用意しなくて済みますが、ローンの返済額が大きくなるので注意が必要です。

手付金の相場とは

手付金の相場

手付金の相場は、物件価格の5〜10%と考えておきましょう。たとえば6,000万円の物件なら300〜600万円が手付金となります。

また手付金の上限は、法律で物件価格の20%と制限されています。(不動産業者が売り主に限る)

また、手付金が物件の価格の10%(建物が未完成の物件では5%)または1,000万円を超えるときは、不動産業者は手付金の保全措置が必要となります。

保全措置

保全措置とは、売主の不動産業者が倒産した場合に、買主が支払った手付金をちゃんと買主に戻すため仕組みです。

宅建業者が銀行や保険会社に保証書を発行してもらい、買主から手付金を受け取る際は保証書と引き換えにしなければなりません。

売主が不動産業者でない場合や、手付金が前述の金額以下の場合は保全措置が行われないので注意してください。

保全措置が行われる場合は、どの金融機関がどのような内容の保全措置を行うのか確かめてください。
また、保全措置に関する書類は大切に保管しましょう。

手付金を支払う前の確認事項・注意点

手付金を支払う前には、以下に挙げる書面やその内容を入念にチェックしてください。

事前確認書、および契約書の内容

事前確認書とは「重要事項説明書」のことです。

宅建業者が絡む不動産取引では、契約に先立って「重要事項説明」を行うように法律で定められています。必ず書面が交付され、宅建士が口頭で説明します。

重要事項の説明後、すぐに契約を締結するケースが多いので、重要事項の中身を吟味する余裕がありません。できれば前もって重要事項説明書を送ってもらい、よく読んで質問事項をまとめておきましょう。

また契約書についても事前に郵送してもらい、重要事項説明書と読み比べて矛盾点がないか洗い出しておきましょう。

契約と同時に手付金を支払うことになるので、この2つの書類は必ず確認するようにしてください。

とくに下記に2点について記載があるかどうかは絶対にチェックしてください。

1. 融資利用の特約による解除期限

売買契約が成立後に住宅ローンの審査に通らなかった場合は、売買契約が無効になる特約です。

手付金も全額返還されます。

住宅ローンの仮審査に通った後に売買契約を締結するケースが多いのですが、仮審査で問題なくても本審査で問題が出る場合があります。

この特約は非常に重要ですので、必ず確認してください。

瑕疵担保責任

「瑕疵」とは「欠陥」と言う意味です。

住宅を内覧した時は気付かなくても、雨漏りや木材の腐食などの隠れた欠陥がある場合があります。そのようなときに、売主が修理する責任を負うことを「瑕疵担保責任」と言います。

この定めがないと、物件の引渡し後に発見した欠陥の修理は全額買主の負担になってしまいます。宅建業者が売主の場合、2年間は売主が瑕疵担保責任を負うと言う契約が一般的です。

購入キャンセルの際の手付金の返金は可能か?

手付金が返還される条件とは?

手付金を支払い、売買契約締結後に契約をキャンセルしたいケースをみていきましょう。

■返還されない事例
その場合もし相手方が契約の履行に着手してしまっていたら、手付金は返還されません。この「相手方が契約の履行に着手」と言葉が曲者です。

例えば新築マンションの場合、買主が間取りの変更を要請し、売主がその工事を発注した時点で「履行に着手」とみなされ、手付金の返還がされなかった事例があります。

■返還される事例
売買契約の成立後に、売主が当初の計画通りに新築マンションの工事に着手した場合でも「履行に着手」とみなされないこともあります。

現状ケースバイケースのため、事前に売主と確認しておくことをオススメします。

手付金の返還でトラブルになったら

手付金は額が大きいので、簡単に諦められるものではありません。そのような場合は、「住まいるダイヤル」と言われる相談窓口に相談してみましょう。

また、不動産業者は「公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会」や「一般社団法人不動産流通経営協会」などの不動産団体に加入していますので、相手方となる不動産業者が所属している団体の相談窓口へ問い合わせてみるのもいいでしょう。

まとめ

手付金の意味、手付金の額の相場、支払いのタイミングなどについてはおわかりいただけたと思います。
宅建業者は手付金を受け取れる上限額が法律で決まっており、保全措置と言う制度もあります。
これらは手付金を支払う買主を守るための仕組みです。

買主側の都合による契約のキャンセルだと手付金が返還されないことが多いのですが、諦めず各種窓口に相談をしてみましょう。
不動産は人生で一番大きなお買い物です。手付金を支払う前に、見落としがないか何度でもチェックしてください。